外部レンダラ3種類一巡り
ポーザーもVer 6になって、FireFlyにAOとSSSがついたことで一応実用品と呼べるレンダラになった…つーか、Ver 5時代は遅いわ、バグるわと散々なレンダラで、ようやく我慢出来る範囲になったというのが正しいだろう。
実際、かなりのことが出来るので、ワタクシのウェブのトップはほとんどポーザーでレンダリングするようになって久しい。
当たり前だがポーザーで作ったシーンはポーザーでレンダリングするのが一番簡単だし、てっとりばやい…というだけではなく、ポーザーでのレンダリングにはあまり他のソフトにはない特徴があって、案外使えるのが事実だったりする。
例えばライトは黙っておけば壁を通過してキャラを照らせるので壁の後ろに置くことで、簡単に背中を明るくするなんてマネが出来る。むろん気の利いたソフトなら「この物体だけを照らす」なんてオプションがあるが、そんな設定しなくても簡単に出来ちゃうのはそれなりに便利なもんである。
だがFireFlyは遅いしバグもあるしシェーダーツリー触るの面倒と、いただけないことが多いのに加えて、非常に致命的な特徴が一つある。
それはオブジェクトが増えると劇的かつ破壊的に遅くなるということだ。
ウチのトップページの大半のようにエロ服着た女の子のアップババーンなら、それでもなんとかなるが、背景つきとなると少々許していただきたいレンダラーに大変身してしまう。
加えて背景を作るのが苦手だし、クオリティの高い最終レンダリングすると寝るほど遅くなるくせに、時間がかかるわりには上がる質はイマイチ。そして例えばソフトシャドウの品質を上げようとうっかりレイトレース影にしたり、AOのパラメータをいじったりしようものなら、寝て起きてもレンダリングが終わっていないなんて笑える事態が起こるうえ、レイトレースとシャドウマップの違いから、えらいレンダリング結果が違ってガッカリなんてのも良くある話である。
人肌がビビッドに出るレンダラなので嫌いではないが、背景をつけるとなるとやる気は起こらないレンダラである。
というわけで「外部レンダラ」。
こいつがまたいろいろあるが、今回はワタクシが使っている(気に入っている)外部レンダラ3つのVue・Carrara・D|Sについて、ちょろっと書いていこうというわけである。
サンプルのレンダリング結果は置かない。この理由はいくつかある。
まずめんどい。あっちこっちにレンダリング結果なぞ腐るほどあるし、それで足りなければレンダロ行けばいくらでもある。んなもん、ワタクシが用意する必然性は感じられない。
またサンプル作ると一見、同一環境でレンダリングしているように見えるのもいただけない。これがプリミティブとかならいいが、ポーザーのファイルは基本的にフィギュアであり、条件が複雑である。
同じPZ3を読み込んでも、レンダ結果はまるで違うなんてことが余裕で起こる。
例えばワタクシはVueのレンダにはそれなりに詳しいが、粗雑な設定をすれば簡単にP4のスキャンラインレンダにも負けるレンダリングになると断言できる。
さらに書くなら、じゃあってわけで例えば1灯、Distant Light(平行・無限光線)オンリーにしたとする。VueとD|SとCARRARAとポーザー、全部ソフトシャドウの設定も違うし環境光の扱い方も違う。だいたい光の強さの設定そのものも違うのである。
と、ここまで来ると「同一条件ってなんじゃい」の世界である。
だから、ポーザーのインポート結果の精度なら比較も出来るが、レンダリングは設定を煮詰めた際の結果と、適当にインポートした結果は別物なので、あえて比較しないわけだ。
●Vue 5(+Mover/Inf)
ダイナミック系とアニメさえしなければ、問題なくポーザーファイルが読み込める。読み込み精度はかなり高くほとんど変化しない。Mover入れるか、Infiniteになるとそアニメやダイナミックもオッケー。
今回の他のレンダラやFireflyと比較すると
・ディスプレースメントがない
・SSSがない(シェーダーを作ることでそれなりに再現は出来る)
・GIがAOがなくラジオと天空光分割型オンリーで、クオリティ的に満足のいくラジオにすると遅い。
・Depth Fieldがレイトレースオンリーで質がイマイチ(Infiniteでは改善される)。
・スムース(マイクロ)ポリゴンがないので、アップになるとガタつく。
マテリアルを簡単にまとめられるのと、シェーダー操作がやりやすいのが相まって、マテリアル操作は今回の3種類のレンダラの中で一番楽かつ強力。
ただし、P5~6のシェーダーツリーは全然ちゃんと読み込まれないので、複雑なツリーは壊滅である。
空・背景・樹木は超簡単に作れる。特にInfのエコシステム使うと余りに簡単なので唖然とすること請け合い。
ポーザーの画像に合わせて背景を作るのも非常に楽である。ちょっと練習すれば誰でもホイホイ背景つきの画像を作ることが出来るが、樹木のテクスチャ精度はポーザーキャラと組み合わせてアップにするには厳しい。
ただ、Vue 6がインフォメーションされている現時点では少々待ちであるのも事実である。見た限りでは最強の座に返り咲きしそーなバージョンアップだが、自分のVueとのつきあいの経験上から、初期版はたいていとんでもないバグが残っていることが多いので人柱は覚悟しないとやばいであろう(笑)
今回取りあげたソフトの中で英語版を買うのが一番面倒。e-onは契約上英語版を売れないらしく、レンダロやあちこちのショップで英語版を買うハメになる。
●D|S(+pwCatch+pwSurface)
掛け値なしで最安値ソフト。
ベースソフトがフリーなので、レンダラとして使うなら、欲しい機能はpwSurfaceだけに絞ることが出来るので3000円ほどになる(pwCatchまで入れてもまだ安い)。
互換ソフトなんだから当たり前だが、ダイナミック系を除いてポーザーからのファイルを実質的に完璧に読み込んで、ついでにポージングし直すことまで出来る(若干挙動が違うのがダマーシなのだが)。
シェーダーの作りが全く違うのでポーザーの上のツリーの大半は全く再現されない。ゆえに複雑なシェーダーを使っていると、実質何も再現されない。
D|Sで読み込んで結果がちゃんと出るのはP4レベルまでである…とは言っても、たいていはP4レベルまでで十分だろうから、そんなに困らないだろうけれど。
レンダリング品質はpwSurfaceを入れるとマジで素晴らしいが、レンダリング品質を上げると耐え難いほど遅い。デュアルプロセッサでようやくFireFly並になる程度なので泣けてくる。
しかも厳しいのがレンダリング品質を下げると速くなるが、AOもSSSも効かなくなってしまうので、サイズを小さくしてレンダリングしてみる以外方法がない(ただし背景まで含めてもあまり速度が落ちないので実用範囲外になることはない)。
あと、こいつもスムースポリゴンがないもんで、レンダリング時にカクカクが気になる場合がある。
価格を考えれば間違いなく外部レンダラとしては最強。
日本語版が全くないのが人によっては弱点だろう。
●CARARRA 5(+TP2)
現時点でのPoser 6の外部レンダラの最強チャンピオン。
ネイティブインポートは役立たずと言っていいほど精度が悪いので、外部レンダラとして使用するためにはTP2(Trans Poser 2)は必須。
インポートの精度はVueよりもやや悪い局面があるが、シビアな位置調整が要求されるとき以外は気にする必要はないだろう。
マテリアルの再現度はそれなりに高いが管理が非常に面倒。なんでこんな構造になってるのか全くもって理解しかねる…とボヤきたくなる。特にバンプ強度とか透明度が全部"Blender"との合成で作られる理由は謎である。
またディスプレースメントがポーザーより扱いにくい(マテリアル単位ではつけられない)、バンプの出方がかなりポーザーと違うので微調整必須…だが、いずれにしてもポーザーからそのまま出してレンダリングしてはいい結果は全く得られないのが外部レンダラの常なので、これは問題ではない。
マテリアル管理が面倒なことを除けば、GIは速いし、Depth Fieldは速いし質がいいしインポートの精度もTP2があれば、まあ十分といいことずくめ。
統合ソフトなので、モデラーも入っていてるうえにHexagonに慣れていれば簡単にモデリング出来る(ただしTP2を使って連携していると非常に面倒な問題が発生する)ので、そこらへん込みの実力では完全にVueよりも上だろう。
ただし、樹木がしょぼい、空の出来がVueより悪い(ボリュームメトリックを使ってやっとVue並)、太陽のコントロールがやりにくい、カメラが他の2つのレンダラと比べると扱いにくいといった弱点はある。
このあたりはVueのような景観ソフトなのか景観「も」出来るソフトなのかという違いだろうが、外部レンダラとして見るとイタい要素なのは事実である。
ちなみにレンダラにはわりとグハーなバグがあり、カメラが対象物すれすれまで近寄るとクリッピングをしくってレンダリング出来なくなったりする。
おいおい、デバッグあめーな。
●まとめ
と、イロイロ書いてきたが、現時点での最強外部レンダラは間違いなくワタクシの持っている中ではCARRARAである。
理由を並べるとカクのごとくなる。
・GIが速い
つまりショットのテストがやりやすい。まじ速いから感心しますよ。この速度はぶっちぎりである。
・GIのオンオフが簡単で、かつ結果が激変せずコントロール出来る
GIのオンオフが簡単なのは当然だが、オフにした瞬間に別物の絵になるとコントロールが非常に難しい。
Vueはかなり激しく変動するためにいったんラジオで調整を始めたらラジオ以外で操作するのは難しい。しかもラジオはかなり遅いので厳しいものがある。
またD|Sはレンダリング自体はビビッドだが、ここでAOを設定したりSSSを設定すると劇的に遅くなり、しかも品質を下げてもあまり速度が上がらず、オンオフで出来にかなり差があるのが痛い。
この点でCarraraはその変化を想像出来るので、非常に楽である。
・ポーザーのマテリアルの大半が再現できる
演算系のシェーダーツリーを使われるとさすがに完全は無理だが、かなりのマテリアルが再現できる。SSSとディスプレースメントまであるのは大きい。
とCarraraを本格的に使った結果としてのレポートでした。
ちなみに下の画像はCarrara 5でトップ絵を設定を変えて、意図的にGIの効果がはっきりと分かるようにしてレンダリングしたもの。元サイズは1600x2800ほどで、それでレンダに1時間ほどだから、かなり感動的な速度である。
なんつーか、GIっぽい絵ですよね(笑)



Comments
CARRARAは確かに最強ですね。3つの中では。
Hexagonとの問題って、V2.1で解消されたんじゃ無かったで死したっけ?なんか、勘違いしてるかな?。
まだ、リアルレンダ系は詰めてませんが、謎制作ではToonPro!でのレンダは大分やってみましたが、とりあえず、楽すぎて、問題か有りかもですw。
あと、Vue5でポザファイルを取り込むと、落ちるのだけは、直して欲しいんだよなぁ…
Posted by: お@ | September 11, 2006 at 06:15 PM
スゴ水着8いただきました、時間が無くて糞レンダしかできてませんが…orz
Posted by: お@ | September 14, 2006 at 01:10 AM
どれもレンダリング専門ソフトじゃないのに
レンダラってのが可哀想ですね(^^;。
実世界の光を完全再現するなら
Maxwell Render なんか凄そうですけど
これで Poser キャラなんてレンダするのは
邪道かな。完全フィギュアに見えちゃうか。
Posted by: 通りすがり | October 27, 2006 at 12:42 AM
D|Sはポージングにも使うわけですが、あくまで「連携しやすくて(pz3直読み出来る)Fireflyよりゃー基本的に筋がよくて、なおかつワタクシが持っている」ソフトって選択で3つ出してるわけでございます。
Carraraなんざバグの少なさを考えるとある意味ヘキサゴンよりも性能上だろう…とか思っちゃう瞬間もありますね(笑)
なお「リアル風レンダ」は追求してますが、完全にリアルも困るんですよね。そこら辺の好みを表現するのは難しいのですがビミョウな非現実感が欲しいのです。
Posted by: ほげほげ | October 27, 2006 at 01:03 AM